カナダに来たのが2016年。それからカレッジに行き、子どもたちと関わる仕事を始めました。初めは英語に対するメンタルブロックがひどく、大丈夫かと思いましたが…、何とかなるもんですね(笑)。
プロフィールにも書いてある通り、私は元小学校教師です。8年もの間、日本の教育畑でがんばっていた私なのですが、教師時代に日本の教育に対する疑問というものはたくさんありました。
私は22歳から海外一人旅をしていたのもあり、日本と外国の労働に対する考え方の大きな違いにも衝撃を受けていました。日本の労働環境に関する疑問についてはまた別の記事にできたらと思います。
今回スポットを当てたいのは、日本の教育のここが変だよと思う校則について。
校則のどこが変なの?って思う人は、今日も最後までお付き合いくださいませ♡
目次
ここが変な日本の学校の校則
日本の教育機関には、学校生活を円滑かつ有意義に過ごすためにいくつかの校則があるのですが、中にはどう考えてもおかしい校則があるのも事実です。
でも私は、現場の先生たちを責めたいわけではありません。こういうのって、一度広い世界や違う世界に出てみないと見えないものだったりもするものです。日本で教育を受け、日本のしきたりの中で生活していると、それが普通に思えてくるものですから。
まずは、一見変な校則であると勘違いされやすい校則からお話ししたいと思います。
実はきちんと理由がある校則一覧
最近スポットが充てられているブラック校則。でも校則には、禁止する意味があるものも確かにあります。
①マフラー着用の禁止
実際に過去にマフラーによる事故があったのをご存知でしょうか。長いマフラーが流行った時に、バイクか自転車にマフラーが絡まって首が絞まって窒息死したというもの。以上のことから、マフラーを禁止しているわけです。
②小学校ではシャーペンの使用は禁止、鉛筆を使うのが原則の理由
これは、鉛筆とシャーペンの特性の違いによるものが起因しています。小学校の成長過程において、筆圧を身に付けるというのが大きな理由です。この年齢の子どもたちは、シャーペンだと力強いしっかりとした字は書きにくいんですよ。
③卒業式の服装:袴の禁止
日本の伝統である着物や袴。卒業式には着せたいものですよね。しかし、これも禁止している学校も多いと思います。これが何故禁止なのか。伝統ある日本文化だからありでしょう?ってなると思います。
何故禁止なのかをお伝えしますと、子どもたちが自分で袴の着脱ができないからです。
袴を着ている子どもが、卒業式の日にトイレに行きたくなったらどうします?大人である教師でも自分で袴の着脱ができるかどうか微妙です。そういう場面でしっかりと対応してあげられないという理由から、袴を禁止にしています。
これが大正時代とか自分で袴を着脱ができて当たり前の時代の人間ならば、問題はないでしょう。
このように、安全面や対応できるかどうかなど、きちんとした理由があって禁止している校則もあるんです。
では、次のような校則はどうでしょうか。
人権侵害?ブラック校則?禁止する理由がわからない校則について
私自身、学生だった頃に「ん?」と思う校則がいくつかあり、教師になった時も疑問を持たざるを得ない校則がありました。
そして、カナダに来て、現地の子どもたちと関わるうちに、日本の学校機関の校則にますます疑問を持ちました。これからお話ししていきますが、私は決して現場の先生を責めたいわけではありません。
あくまでも私の主観で、一つの意見としてお読みいただけたら嬉しいです。
①頭髪について
日本で裁判にも発展した髪の色について。ある高校生の髪の地毛が茶色いことに対して、教師が「黒に染めなさい!」というもの。
って思った人は多数いたはずです。
私も地毛が茶色い方で、当時の先生には何も言われませんでしたが、先生に注意を受けていた染髪していた同級生からは色々言われた経験があります。
校則で染髪を禁止している学校は多いと思います。染髪をしている児童・生徒がいると指導が入るのが当然。
けれど、茶色い地毛を黒く染めなさい指導、地毛を証明するための『地毛証明書』の提出なんかは、指導と呼べるものなんでしょうか…。
元教師の立場から「なぜ染髪を禁止するのか」を私なりには考えてみました。
教育現場は指導する人間が圧倒的に足りていない中で、大人数の子どもたちをまとめないといけません。
だから、一人でも自分勝手を許してしまうと、たちまち周りの子どもたちにも影響を及ぼし、数少ない中で踏ん張っている教師たちの統制がきかなくなる恐れがあることから、校則でガチガチに固めるのではないのかと思います。
髪の色だけでなく、髪の長さや髪ゴムの色まで決められていたりとか、けっこう細かく校則で決められている学校も多いと思います。
髪型について議員さんが声をあげられたこともありますよね。
都立高校の校則。
なんでツーブロックはダメなのか。本当に驚愕の答弁。pic.twitter.com/Wj2JhIchEu
— 池川友一 都議会議員 (@u1_ikegawa) July 13, 2020
ちなみにカナダでの教育現場では、髪を染めたり、ネイルをしていたり、ピアスをしていたりする子どもがいるのですが、指導されません。指導されるどころか、「可愛い!」「かっこいい!」なんて褒められたりします。
間近で違いを認め合うカナダの学校現場で働かれている日本人男性のお話。
でも、日本だとそれをやると【不良のレッテル】を貼られます。
私は【不良】というものは、教師を含む大人やこのような校則により生み出されたものだと思っています。もしも、染髪、ピアスなどがスタンダードになれば、その子たちは不良になるでしょうか…?
②制服について
制服と言えば、男子=ズボン、女子=スカートって決まってるところが多いと思います。これに関しては日本だけではなく、世界でもたまに問題になることがあります。
多様性が認められる時代になり、別に男子がスカート履いて、女子がズボン履いてもいいんじゃない?むしろそれを決めたらLGBTの人はどうするんだって議論になります。
ちなみにスコットランドの男性の正装はスカートです。
私もスカートは好きなんですが、日本の学校の校舎は冬はめちゃくちゃ寒いんですよ!!暖房は未だにストーブ一台。女子がスカートの中にジャージ着たがるわけですよ。
しかし、それで指導が入ることもあります。
女性に冷え性が多いのは、長年寒い校舎の中で下半身素肌で過ごしていたからかもしれないと思ったりします。
女性らしい服装が好きな男性、男性っぽい服装が好きな女性がいたって何も悪いことなんてありません。それを、男性らしさと女性らしさを性別で分ける時代は、もう終わりにするべきだと思います。
また、校則で制服の中の肌着の色が決まっている学校もありますよね。制服のブラウスが白色なので、目立たないように下着の色を白色や肌色に限るっていう校則。これはとてもよくわかるのですが、個人的には過干渉と捉えられると思います。
また、靴の色や靴下の色まで決まっているところもありますよね。
日本は見た目重視の為、どうしても見た目による校則が増えるのだと思います。でも、見た目より大事なものはいっぱいありますし、一人ひとりが見た目にも個性を出して、それを認め合えるようになった方が、幸せを感じる子どもたちが増えると思います。
まとめ
Twitterで話題になった話がありました。それがこちらのニュース→“日本に戻らなければよかった”
カナダ人と日本人のハーフの女の子が、周りの日本人との違いが原因で苛められ、自殺したというもの。日本というのは、とにかく違いを受容できない民族だと思います。
でも、それも仕方がありません。長い歴史の中、単一民族でずっとやってきたのですから。みんなが同じ髪の色で、同じ目の色で、同じ肌の色で、校則でも同じ感じで足並み揃えてきたわけです。それが当たり前だったわけです。
けれど、それが苛めに発展することもあるわけです。もちろん、日本人全員がそうではありませんので、楽しく学校に通っている外国籍の子どもたちも日本にはいっぱいいると思います。
しかし、これからどんどん時代が進んでいく中で、子どもたちの多様性を認め称えていくことが今後の教育にとても重要になっていくのではないかと私は思います。
勉強になりました!新たな教育系の記事、楽しみにしています。
ありがとうございます!
教育系の記事はこれからも書いていくつもりです。また来てくださいませ♡